
感染対策室/千葉県出身
順天堂医療短期大学
順天堂大学大学院
-
Q現在の仕事内容
A安心・安全な医療・看護を提供できるよう、入院・外来患者さんやご家族、院内で働く医療従事者などを対象に、感染症を予防することや薬剤耐性菌保菌患者さんの感染管理、スタッフ教育など院内感染対策全般を担っています。
-
Q当院入職の決め手
A看護学生の時に浦安病院で実習を行いました。その時の病棟師長、臨床指導者やスタッフの方々から温かい指導を受けたことが決め手です。また学生から浦安で一人暮らしを始めていたので、住み慣れた浦安で働き続けたいと思いました。
-
Qなぜ資格取得を目指したのですか?
A2006年より救命救急センターに配属となりました。救命救急センターには、全身熱傷や重症外傷、心肺停止の患者さんなど重症かつ易感染状態にある患者さんが多く入院されています。患者さんに使用される医療器具も多く、人工呼吸器や中心静脈カテーテル、尿道留置カテーテルなど医療器具を介した感染症もありました。そのような患者さんのケアを行う中で、看護の力で感染症を予防することができないかと考え、感染症看護専門看護師の資格取得を目指しました。
-
Q取得までの流れを教えてください。
A2011年:看護師長へ進学について相談し、看護部長と進学の動機や仕事と学業の両立、資格取得後の活動等について面談しました。同時に大学院の専攻分野の教授と研究などについて相談しました。
2012年:大学院受験
2013年:順天堂大学大学院医療看護学研究科 博士前期課程 感染制御看護学分野へ入学
2015年:順天堂大学大学院医療看護学研究科 博士前期課程 感染制御看護学分野を修了
2018年:感染症看護専門看護師資格を取得 -
Q取得にあたって大変だったことはありますか?
A①仕事と学業の両立が大変でした。
看護師長に勤務形態や勤務時間を調整していただき大学院を修了することができました。また、病棟スタッフは業務の引継ぎ等への配慮をしてもらい非常にありがたかったです。
学業では感染制御看護学、コンサルテーション論、看護倫理、看護管理、看護理論、臨床薬理学など、ほぼ毎日講義があり大変でした。
②大学院ではCNS実習・研究を行います。
順天堂医院や他大学の感染対策室などで実施し、CNSとして思考を言語化する重要性を学びました。また、CNS実習と並行し研究を進めるのが大変でした。
③資格取得のためには自己学習も必要です。
大学院修了後は資格試験に向けた自己学習を行いました。大学院修了から資格取得するまで数年を要し、その期間の自己学習は大変でしたが、日頃から施設(組織)の抱える問題に対して分析し、解決に向けた方策について論理的に考えていく必要性を学びました。 -
Q資格取得後はどのような業務を行っているか?
A2019年から感染対策室に所属しています。ICT(Infection Control Team:感染対策チーム)は、感染症に特化した医師・看護師・検査技師・薬剤師・事務員で構成されています。そのため、大学院で学んだ感染症や感染管理における知識や技術日常的に業務に必要です。
また、感染対策室は病院組織の中央部門に位置づけられています。医師・看護師だけでなく、その他の医療スタッフとの関わりも多いため、安心・安全な医療・看護の提供にはevidence(科学的根拠)を示す必要があり、最新の知見や研究などを調べ比較・検討することが重要だと考えています。
さらに、CNSの役割として倫理調整があります。感染症を取り巻く倫理的課題についてカンファレンスを実施し、患者さんにとってより善い医療や看護ついて医療スタッフと話し合っています。 -
Qどんな時にやりがいを感じますか?
A感染対策は安心・安全な医療・看護を提供するために、医療スタッフ全員で取組むものです。そのため、感染症看護専門看護師として、医療スタッフ一人ひとりが患者さんへ最善の医療や看護が提供できるような環境を整える事ができたときやりがいを感じます。例えば、医療器具(血管留置カテーテルや尿道カテーテル、人工呼吸器)に関連した感染症に対して、感染対策を実施したことで感染症が減少したことや感染制御リンクナースと協力して薬剤耐性菌の制御ができたことなどです。
-
Q学生へアドバイス・メッセージ
A私は素晴らしい先輩や後輩との出会いがあり、人として成長させていただいていると感じています。順天堂浦安病院はみなさん一人ひとりがスキルアップできる職場だと思います。是非、みなさんと働けることを楽しみにしています。